こんにちは、山北です。今回はスティックを振るために必要な「腕の動き」についてまとめてみます。
- ストロークにも色々あるけど、結局どれがいいの?
- 出したい音や場面に適した振り方は?
そんな疑問にお答えします。
ちなみに、スティックは持ちませんので悪しからず(笑)
基本は、上から下。
何はともあれ、全ては「手を持ち上げる」ことから始まります。
「持ち上げたものを、落とす」
この単純な動作の中に色々なバリエーションがあるわけです。
ここで意識すべきは「関節」。
出来ないことがある人は、関節の使い方に無理がある場合が多いのですね。
自分がどの関節を使っているのか?
どの関節を使うと、どんな音が出るのか?
一つ一つ確認していきましょう。
腕の関節を知ると、ストロークが見えてくる。
腕にはたくさんの関節があり、お互いが協力し合って働いています。
末端から、一つ一つ確認していきましょう。
指の動き
指の曲げ伸ばし
指の曲げ伸ばしにはコツがあります。それは「虫様筋」を使うことです。前腕が疲れやすい人は虫様筋を上手に使えていない可能性があります。
指の回転
意外に思われる方もいるかもしれませんが、指というのは「回す」こともできます。地味な動きなんですが、実はスティックの向きを繊細に調節するために重要なんですよ!
補足:指の役割
指の仕事は2つ。
- ストロークの方向づけ
- 音色づくり
上記です。
力を生み出すのは指の仕事ではありません。腕の大きな部分で生まれた力を「伝達する」「調整する」役割です。
1.ストロークの方向づけ
スティックは、指先の向かう方向に飛んでいきます。下に落としたいのであれば、指も下に向かうべきですね。反対に、グリップエンドを引き上げる「支点タイプ」の振り方もあります。プッシュプルの時などに必要です。
2.音色の作り方
面で触ると歪んだ音、点で触るとクリーントーンです。触り方によって音色を変えることができます。
手首パタパタ・ぐるぐる
手首の関節は立体的に動きますね。これももちろん、スティックの方向づけに重要です。
手首の回転(尺骨・橈骨)
手首の回転は、実は肘関節の動き。尺骨・橈骨(とうこつ)の2本の骨が関わっています。速い連打には必須の動きですね。
指の回転と連動させたり、手首を曲げた状態で「伸張反射」を伴って使うことも多いです。
肘の曲げ伸ばし
これはわかりやすいですね。真っ直ぐ振り下ろすために、肘の屈伸は欠かせません。
ポイントは肘を曲げるときの感覚です。「屈筋」で引きつける感覚が優位だと、振り下ろした時にあまり力が出ません。「伸筋」が伸びる感覚が大切です。
肩関節からの腕振り
肘を身体から離して使うには、肩関節が必須です。ダイナミックな動きに欠かせない関節です。
肩甲骨まで動かす腕振り
肩関節ではカバーできないくらい大きな動きになると、肩甲骨が動き始めます。動きの中心は「胸鎖関節」になります。
ちなみに「立甲」というのが流行っていますが、これは「肩甲骨を腕と一体化させるためのトレーニング」ですね。ドラムでは、身体に近い場所を叩く時に必要になります。
力を出すには、大きな部位から順に使う
以上、ザーッと思いつく動きをご紹介してきました。
小さな部位から順に説明をしましたが・・・実際の演奏では順番が逆になることが多々あります。
なぜなら
- 小さくても芯のある音が出したい
- 振り幅を押さえつつ大きな音を出したい
といった場合に、小さな振りでも肩甲骨や肩関節をしっかり使う必要があるからです。
大きな部位から順に使うことができない人は「フニャ」っとした演奏になるか、大振りで「バタバタ」した演奏になるかのどちらかになってしまいます。思い当たる人は意識してみましょう。
まとめ
色々ご紹介しましたが、結論「出したい音が出せているなら、ストロークなんて何でもOK」です。
でも、もしあなたが今のやり方では限界があると感じているのならば、腕の動きを見直すことは必ず役に立つはず。この記事がサポートになれば嬉しいです。頑張っていきましょう!