こんにちは、山北です。
初心者〜中級レベルのドラマーに多いのが「ハイハットがうるさい」というお悩み。ハイハットがうるさいとスネアがマスキングされて抜けてこなかったり、リズムの輪郭がはっきりしなかったりと、ドラミング全体に良くない影響が出てしまうんですよね。
今回は僕が11年教えてきて多くの生徒さんから学ばせてもらった経験から、ハイハットがうるさいと感じられた時に音色を改善するためのチェックポイントを3つご紹介します。
その3つとは
- ハイハットをきちんと閉じられているか?
- 握力に頼った鳴らし方になっていないか?
- そもそもタイミングがズレていないか?
以下に詳しく解説していきますので、思い当たる人は参考にしてみてくださいね。
1.ハイハットをきちんと閉じられているか?
ハイハットは、しっかり閉じなければ「ジャ〜」とだらしのない音になってしまいます。
意図的にルーズなサウンドを出したい時以外は、きちんと閉じた「クローズド」の音が出せるようにしましょう。
そのためには「左足で踏み込む力が十分に出ていること」が必要になります。
踏み込みが上手く出来ていない人へ、いつもレッスンでお伝えしているのは「忍者歩き」。中腰のまま、つま先で歩く練習をしてみてください。
このとき、腹筋と太ももの前側がリラックスできるように注意してください。ハイハットを閉じるために必要な下半身の力の伝え方を確認することができます。
2.握力に頼った鳴らし方になっていないか?
ハイハットを刻むとき、腕よりも指でリズムを出す感覚が強い人は要注意。握力で音を出してしまっていないか?見直してみてください。
握力で音を出すとスティックの響きが消え、ハイハットの音色がどうしても固く・うるさくなってしまいます。
ヒットの瞬間に手が開く方向に働き、スティックの鳴りを引き出すことができれば、ハイハットがうるさくなることは少なくなるはずです。
もちろん、スティックを離してしまうとコントロールを失ってしまうので加減が必要なところなのですが、握力に頼らず、スティック自体の重さでハイハットを鳴らす感覚を研究してみてください。
3.そもそも、リズムがズレていないか?
これは奏法以前の問題なのですが、意外と盲点かもしれません。
リズムには「流れ」があり、流れから外れたところで鳴っている音というのは耳触りになります。たとえ綺麗な音色であっても・・・。
会話にたとえると「相づち」。変なところで「へぇー」とか「うん」とか言われると話しにくいですよね。適切なタイミングで発せられるからこそ、会話がスムーズに続くわけです。
それと同じで、ハイハットの一つ一つの音にも「適切なタイミング」があるのです。そこから少しでもズレると「違和感」が生まれ、聴感上「うるさい」という状況が生まれてしまうのですね。
ここをチェックするには、練習台で下記の練習を試してみてください。
- メトロノームをテンポ80の8分音符に設定します。スマホのアプリ等で、可能であれば8分裏を少し弱めにします。
- メトロノームを鳴らすと、何もなかった空間にリズムが流れ始めます。空間の変化を感じてください。
- メトロノームが作ってくれた「8分音符の流れ=グルーヴ」の中で、「たかたかたかたか」と16分音符を叩いてみましょう。はたしてグルーヴの中に入れるでしょうか?
「メトロノームに合わせるのではなく、メトロノームが作った流れの中に入ること」
これがコツです。メトロノームの音と練習台の音が溶け合って、気持ちよく一つのリズムを構築できれば成功です。
もしこれが上手くいかないようであれば、ハイハットのタイミングが楽曲とずれていて、それが原因で「ハイハットがうるさい」と感じられる結果になっている可能性が高いです。メトロノームと自分のリズムが「対等に溶け合う」感覚を探ってみてください。
まとめ
以上、ハイハットがうるさいと感じられたときの対処法、チェックポイントをお伝えしました。これらはハイハットに限らず、ドラミング全体のレベルアップにもつながる大切なポイントになりますので、ぜひ確認してみてくださいね!