モーラー奏法を独学する際のポイントを動画で解説しています。
下記に要点をまとめておきますので、参考にしてみてください。
「モーラー奏法 独学のポイント」動画の要点
持ち方、グリップについて
手先に頼らない
指や手先に頼った動きはスティックの響きを殺してしまう上に、前腕の筋肉疲労につながるのでオススメしません。
持ち方はなんでも良い
指や手先の動きに頼らないということは、どんな持ち方でも叩けるということです。動画では「ドラえもんグリップ」で実演しています。
腕の動かし方について
上腕の回転を使う
肩関節を上手に回す練習。手のひらの向きを固定し、伸ばした肘の向きを変化させる練習が有効。ダンスのアイソレーションと似ています。
肩甲骨をスライドさせる
肩甲骨はむやみに持ち上げる必要はなく、上腕骨と連動して自然にスライドします。
スティックの軌道について
支点を作って振り回すと、歪んだ音になる
スティックをぶん回すと、ヒットの瞬間に木の響きを殺してしまいます。そういう「歪んだ音」も大切ですが、全編がそれだと聴き手は疲れてしまいます。
支点を作らない「クリーントーン」を使いこなす
支点を作らず、スティックの響きを保ってヒットすることで「クリーントーン」が出せます。ドラムヘッドの振動を引き出す音です。この音を基本にして、要所要所で「歪んだ音」を混ぜていくことで、より遠近感のある表現が可能になります。
出来ているかをチェックする際のポイント
音色を聴き分ける耳を鍛える
スティックの木の響き、振動を感じ取る「皮膚のセンサー」を磨くことで、耳も鍛えられます。
音色変化を重点的に練習する
モーラー奏法をマスターするには、音の大きさ、連打の速さよりも、音色の変化にフォーカスして丁寧に練習するのがオススメです。
自分ができているレベルでしか、人がやっていることは見えない
プロのお手本を見るときに注意したいのは、その人がやっていることのうち、見えるのは「自分がそのレベルに達していること」だけだということ。自分ができる様になって初めて、人がやっている様子も見て取れるようになります。
お手本となる人の「出来ている雰囲気」を真似つつ、地道に練習を続けて、感覚を磨いていくプロセスが大切です。
まとめ
モーラー奏法は大きな音を楽に鳴らせる手段ですが、音楽における最大の醍醐味は「音色変化」です。ぜひマスターして、自由な表現を手に入れてください。