「防御反射」がリズムを狂わせる。

自分の音にビックリ!?

大きな音にビックリすると、身体は瞬間的に「ビクッ」と緊張します。この反応を防御反射といいます。危険から身を守るための、本能的な身体のはたらきですね。

この防御反射。実はドラムの音でも起こります。

スネアをばーんと叩いた時なんかに、よーく観察すると目が閉じたり、おなかの奥のほうが緊張したりといったことが、ほんの少しですが起きているケースが結構多いのです。

防御反射が起きると動きの流れが止まり、リズムが狂う原因になります。

防御反射をなくすためには「慣れ」しかありません。「これくらいの加減で叩けば、これくらいの音が出る」というのが自分で読めるようになる必要がありますね。

防御反射とストレスの関係

防御反射が起きるもう一つの場面は、他人の音を聴くとき。

「ズレたらいけない!」「合わせなければ!」という気持ちと相まって、自分が音を出していない時にも、誰かの出した音でおなかの奥が緊張したりします。

これも「慣れ」によって克服できますが、身体がストレス過多の状態の場合、慣れることが難しいケースもあります。

人間は、騒音や眩しすぎる光、化学物質の匂いなどの刺激(=ストレス)に対して、副腎から抗ストレスホルモンを分泌することで耐えます。しかしストレス過多の人は副腎が疲労しており、ホルモンを十分に出すことができなくなっている場合があります。

この場合「慣れ」だけでは防御反射を止めることが難しく、根本的なストレス対策が必要です。

  • 手汗が多い
  • 首・肩が凝りやすい
  • 腰痛がある
  • 息を吸い込むと肩が上がってしまう(呼吸が浅い)

いずれかに当てはまる人は、副腎疲労でストレス耐性が低下しているのかもしれません・・・。

とはいえ、ドラムが叩けるくらい元気な人なら、ドラムでストレス解消するのが一番!なんでもアリの心構えで、自由に叩きまっくて発散してみては!?

リズムは言葉。

リズムの習得は、言葉を覚えることと似ています。

赤ちゃんが日本語を覚えていくプロセスを思い出してみてください。最初は「うー、あー」という赤ちゃん言葉だったのが、成長とともに複雑になり、やがて大人の言葉になる。

僕はリズムに関しても、このプロセスを踏むことが大切だと感じています。どんなリズムも「赤ちゃん言葉」の次元まで落として、単純化してみるんです。

アクセントだけ、とか。
音の切れ目だけ、とか。
質感とか、音色の感じとか。

細かいことは後回しにして大枠をとらえる。すると、根底にある「流れ」が見えて来ます。

複雑なものは「分解」しちゃえ!

リズムは「波」。波というのは合体したり、分解して考えることができます。

https://www.instagram.com/p/BUNyLoaF9oJ/

(出典:「DNAの冒険」ヒッポファミリークラブ)

どんなに複雑な波も、「単純な波」の足し合わせ。複雑なリズムに取り組む時は、分解すればいいんです。そしていちばん単純な波だけを丁寧に練習する。

1番目がマスター出来たら、2番目、3番目、4番目と進み・・・最初に見えていた複雑な波が「いつの間にか」できるようになる!\(^o^)/

実はこれ、赤ちゃんが母国語を習得するプロセスと同じなんですね。

というわけで、僕はこの手法を「赤ちゃん返り作戦」と呼んでいます。

「全体をとらえる」

単純な波は、簡単なのですぐにマスター出来ます。その時、何が起こるかというと・・・

「全体が見える」。

これが、何よりも大切なんですね。荒削りでもいいので、とにかく全体を見通して最後までいく!細かいことは後回し!(^^)

・・・ところがドッコイ。

最初から「複雑な波」を真似しようとして挫折してしまう人がとても多い

ドラムで言えば「複雑なフィルインやドラムソロを最初から一音ずつ採譜して、書きあがった譜面を一音も省略せずに練習する」という方法。

これがですね~、上手くいかないんです。なかなか最後まで辿り着かないし、辿り着いたとしても「流れ」が見えない。

ドラムを教えて10年目にして、僕はようやくこのことに気付きました。

いきなり「複雑な波」を真似しようとするのではなく、波を分解して、いちばん単純なところ(=赤ちゃんレベル)から始める。ここを飛ばして「読み書き」みたいな難しいことをやろうとすると、苦労することになります・・・。

赤ちゃん返り作戦。焦らず丁寧に、やってみてね!

<追記>

この方法で到達できるのは「思春期レベル」くらいまで。不自由なく会話ができるようになったら、そこから先は「大人」として成長していきましょうね(^^)

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